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意識低いアラサー女が垂れ流し

地方在住で学歴も無い。

【ネタバレ有】一瞬のきらめきを青春と呼ぶならば映画『バクマン。』は大正解

旬のトピックに乗っかる。原作が大好きだったので公開初日に観に行きました。私が行った映画館はお客さんも少なくがらんとしていたので、はてなで旬のトピックに挙げられるとは思ってませんでした。何かの陰謀か?
 
 
サカナクションは大好きだし、漫画を描くシーンの演出はアクションだったりプロジェクションマッピングみたいだったりでとても格好良かった。でも私が好きなバクマンではなかったので、その理由を三つだけ。
 
ネタバレあるよ!大事な事だから二回言うよ!ネタバレあるよ!
 
 

①友情を育んでいない

原作では福田組と呼ばれる新人漫画家達の集まりが、今回の映画でも登場する。リーダー・福田さんの初登場は手塚賞の授賞式のシーン。高校生で手塚賞に入選した真城と高木に悪態をつく嫌みな役。しかしもっと嫌みキャラの新妻エイジが登場し、次のシーンではもう福田組が結成されている。何で?さっきまで敵対心丸出しだった大人げないお兄さんがもうお友達になってるよ。
共通の敵が表れることで仲間意識が生まれたと言いたいのだろうが、正直ただの馴れ合いに見える。ライバル同士が切磋琢磨しているようには見えない。原作の金未来杯では共通の敵(間界野昂次)が居つつ、それぞれがライバルとしてサバイバルレースに挑む様子が描かれており、ライバルを倒す→味方になるという往年のジャンプ漫画の王道であるドラゴンボール方式で友情が育まれる。比べて今回の映画はまるで大学の漫研のノリ。お互いの漫画について評価し合うシーンも無いし、このまま駄サイクルに突入しそうな勢いだ。青春映画としては正解なのかもしれないが。
 
 

②努力してない

バクマンの面白さの1つはシュージンの計算高さでは無いだろうか。新妻エイジのような天才肌では無いシュージンは、常にどのようにしたら人気が出るのか分析し、ストーリーに仕掛けを作る。おまけに原作者としてかなり器用で、本来は邪道モノが得意なのに王道だろうとギャグだろうとそれなりのものが書けてしまう。本当に同じ人が書いてるのか?と読者に思わせる程だ。しかしその紙面の裏ではもの凄い苦労を重ねて、戦略を練っている。その様子が面白いのに、漫画について二人が多くの議論を重ねているだろう部分はほとんどカットされた。バトルアクションと美しい音楽と映像で何もかも誤摩化されてしまった。
 
 

③試合に勝って勝負に負けた

たった一度だけアンケートで一位をとったけど、すぐに連載終了。好きな子には振られてしまう。散々な出来事に悔しがるかと思えば「俺らジャンプで連載してたんだぜ。すごくね?」っていう軽いノリのラスト。何だそれ。燃え尽き症候群か。
お前らにとっての漫画って、亜豆美保って、その程度の存在だったのかと思わず突っ込んでしまいそうになる。次の作品の構想について二人が語り始めるところで映画は終了するが、正直その程度の情熱だったら次に何を描いたって続かないんじゃないかと思ってしまう。映画としては綺麗に終わったが、続きを想像すると暗い未来しか思いつかない。
でもそれが青春の醍醐味なのかもしれないなあ。夢に向かってがむしゃらに頑張った綺麗な思い出は、十年後の酒のつまみとして盛り上がりそうだ。
 
 

まとめ

オシャレ青春映画としては大正解。
色々書きましたけど、映像が本当に綺麗だったので映画館で見て良かったです。2時間でちゃんとまとまってるので見終わった後の後味も良かった。綺麗に風呂敷が折り畳めたのはエイジのキャラ変更のおかげかな?
ただ私が求めていたバクマンはオシャレ青春映画では無く、文化系スポ根映画だったので、個人的には残念でした。友情・努力・勝利を中途半端に全部表現せずに、どれか一つに絞れば私の望み通りになったんじゃないかなあと思います。そして友情・努力・勝利のために恋愛を捨てなくても良かったんじゃないかなあ……
あと、最後のスタッフロールのためだけでも観に行く価値有ります。正直、スタッフロールが一番面白かったです。にやにやが止まりませんでした。サカナクションファンも是非に。